昨夏に続く甲子園も、初勝利はならなかった。初回に4番井元の2ランで先制したが、その後の好機を生かせず。おかやま山陽(岡山)・堤尚彦監督(46)は「前半はうち主体で素晴らしい投手をとらえかけていたのですが、追加点が取れなかった」と悔やんだ。この日は堤監督をおかやま山陽へ呼んだ前校長の命日。形見の赤サンゴのネクタイピンを持って初のセンバツに臨んだが、聖地初白星はお預けとなった。

 堤監督は青年海外協力隊でジンバブエで野球指導を行っていた経験から、現在も集めたグラブやボールを発展途上国に送るなどの活動を続けている。20年東京五輪(オリンピック)の予選に出場するジンバブエ代表の監督就任も要請されており、「行きたいです」と意欲をみせる。日本国内での監督兼任は禁止されているが、国外となると初めての出来事。高野連も承認すれば“二足のわらじ監督”が誕生する。