連続写真で選手を分析する「解体新書」。今回は特別版として大阪桐蔭(北大阪)・根尾昂内野手(3年)藤原恭大外野手(3年)を日刊スポーツ評論家の桧山進次郎氏(49)が分析した。

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 藤原君の打撃フォームには豊かな将来性を感じるし、まだまだホームランを打てそうですね。

 通算26本塁打ということですが、ここから長距離打者に育っていくプロセスにあるように思います。

 自然体で構えてから、右足を上げ静かに踏み出します。できるだけ左足に重心を残し、かつ力をためています。ここから左足のパワーをボールにぶつけていくタイプといえるでしょう。

 このフォームだと、打席でのボールの見逃し方にもたけているはずです。

 インパクトの瞬間である(7)から(8)にかけて、左手でボールを押し返しています。ここからフォロースルーが大きいのも魅力です。

 50メートル走5秒7という俊足も、当然のことながら打撃面では武器になります。

 木製バットを使用するようになってヘッドの使い方を覚えれば、さらに打力は上がっていくでしょうね。

 西武秋山のような3拍子そろったプレーヤーになる可能性を秘めています。楽しみな逸材ですね。

 ◆藤原恭大(ふじわら・きょうた)2000年(平12)5月6日、大阪府生まれ。原田小1年から園和北フレンズで軟式野球を始め、豊中第五中では枚方ボーイズ所属。大阪桐蔭では1年夏からベンチ入りし、昨年U18W杯に出場。50メートル走5秒7。遠投105メートル。181センチ、78キロ。左投げ左打ち。