夏の甲子園10度の出場を誇る古豪福岡の12年連続初戦突破に貢献したのが、同校名物のバンカラ応援団だ。弊衣破帽(へいいはぼう)のいでたちで、三塁側スタンドに陣取り、声をからした。

 6日朝8時には毎年の恒例行事の「80キロ行軍」に出発。7日に盛岡市内の岩手県営で行われる初戦に向けて、同校のある二戸市内から80キロの道のりを24時間以上かけて歩いて、翌7日の午前9時過ぎに到着。途中の仮眠は1時間半ほどの強行軍で到着したが、7日当日は降雨により初戦は順延し、顧問の車で二戸市に引き返していた。

 この日は、3年生全体応援のバスに同乗し、球場に到着した。同校伝統のユニホームの左胸に刻印される「H」の文字を頭に刈り込み、夏本番に臨んだ95代目の嶋野将之応援団長(3年)は「80キロ行軍の勢いで応援するのが1つの流れなんですけど、雨は仕方がなかった。今日はこんな大差で勝ててうれしい。野球部の円陣を見ると気合が入っていた」と感慨深げに語った。