日本文理は2連覇を逃した。16年秋季大会から続いていた県内公式戦の連勝は32でストップ。6季連続県大会制覇はならなかった。

 日本文理の剛腕・鈴木の夏が終わった。5回2/3を5安打4失点。1回裏に無死満塁のピンチを招くなど、一挙3点を奪われてリズムを崩した。「1回表の味方の攻撃が併殺で終わったので、相手の先頭打者は必ず打ち取らなければならなかった」と相手に流れをつかませたことを悔やんだ。

 昨夏の甲子園1回戦、鳴門渦潮戦で先発するなど実績を積んで迎えた最後の大会。同じく昨年の甲子園を経験している左腕・新谷晴(3年)とともに「もう1度甲子園に行こう」とチームをけん引してきた。だが、今夏は初戦の新発田中央戦で3失点と調子はいまひとつ。この日は状態が立って、手投げになるくせが顔を出し、直球を狙い打たれた。「自分が打たれて負けた。悔しい」。淡々とした口調に無念さをにじませる。

 鈴木崇監督(37)は「将来のある選手。これから細かいことを学んでいってほしい」とねぎらった。最速150キロの本格派右腕にプロ複数球団が注目。「これから監督と相談するが、プロ入りが昔からの目標」。高校野球は不完全燃焼に終わったが、埋もれている能力はプロで開花させる。