相模原が8回コールドで16強に進出した。

 7番・坂手裕太内野手(2年)が8回2死満塁、走者一掃の中越え適時三塁打を放った。小刻みな加点が続いていた中、しかも2死からの3点タイムリー。チームに大きな勇気を、相手には大きなダメージを与える一打となった。

 坂手は「前の打者には内角攻めが多かったので、自分は内角かなと思ったのですが、監督から外を狙えと指示がありました。外を狙うことだけを考え、アウトコース真っすぐを打つことができました」と、うなずきながら振り返った。

 川崎・有馬から約1時間半かけて通学している。少年野球時代の指導者の勧めもあって、高校の進路は、打撃指導に定評のある佐相監督率いる相模原1本だったという。「打撃に関しては、外を引っ張って凡退することが少なくなった。中学の時は、自分は守備の人だと思っていたんですが、高校では毎日打撃練習をするのが新鮮でした。打撃練習がいっぱいできるのは、すごくいいです」と、自身の成長と、進路選択の正しかったことを実感していた。

 打撃力アップの成果もあって、2年生ながら三塁のレギュラーを確保。この日は、夏大会3試合目にして初のマルチ安打もマークした。

 次戦22日は、いよいよシード校の向上が相手。坂手は言った。「1戦1戦勝って、3年生と1試合でも多く試合がしたい」。