プロ野球の「裏方」を目指す球児もいる。21世紀枠で今春のセンバツに出場し、目の病気「翼状片=よくじょうへん」のためサングラスでプレーした佐賀・伊万里の梶山勇人捕手(3年)は卒業後、理学療法士の道へ進み恩返しする。

一時、理学療法士を目指し国立大受験も模索した。だが将来の国家資格取得へ、より実践的で専門的に学べる環境が整う佐賀・武雄市の看護リハビリ専門学校に合格し「目の病気のこともあり、困っている人の助けになりたい」と、高い志を抱いている。

センバツ前の今年1月、右肩を痛め病院でリハビリを行う中で医学療法士の存在が身近になった。センバツ中も同校野球部OBの理学療法士が帯同、選手と親身に接する姿に「患者さんとの信頼関係が築ける職業」と感動を覚えた。

特にスポーツ分野を専門に学びたいという。ソフトバンクファンで「プロ野球のリハビリ担当トレーナーにも興味があります」。センバツで優勝した大阪桐蔭との対戦で2点を奪う健闘を見せ「何事もあきらめずにやることを学んだ」という甲子園。“粘り強く”新たな道を突き進む。