ロウキが、さらに大きくなって帰ってきた。昨秋の岩手大会で準決勝敗退し、センバツ出場を逃した大船渡(岩手)の最速157キロ右腕・佐々木朗希投手(3年)が27日、茨城県内で今年初めて報道陣に対応。「190センチになりました」と身長1センチ増を明かした。

体重も5キロ増え、86キロになった。食事量は従来のものを継続しながら、スクワットなどで下半身を強化。「体が大きくなって動きにくくなるかなと心配でしたが、それは大丈夫そう」と笑うなど、肉体強化はうまくいっているようだ。

だからこそこの時期、やはり甲子園にいたかった。現在行われているセンバツは、録画も含めて「ほとんどの試合を見ています」という。自身と同じく「高校四天王」と呼ばれる星稜(石川)奥川恭伸投手(3年)や横浜(神奈川)及川雅貴投手(3年)の登板は、リアルタイムでテレビに見入った。

そして、石岡一(茨城)岩本大地投手(3年)が、自身が秋に敗れた盛岡大付(岩手)打線を手玉に取る様子も。「テレビで見るだけでも勉強になります。でも見ていると、自分たちも出ていたら、いい試合ができたなと思うし…」と悔しさをのぞかせた。

この日は、土浦一(茨城)甲府西(山梨)と練習試合を行ったが“帰ってきたロウキ”の登場はなし。「まだブルペンに入っていません。おとといも大船渡は雪でしたし」と焦らず調整を進める。試合前には軽めのキャッチボールを30球ほど。カーブも交えた。

天候次第ながら、31日までの関東遠征中に今季初登板をする見込み。「最後の年なので、甲子園へ行く目標を必ず達成したい」。総移動距離およそ1500キロに及ぶ大遠征から、甲子園、ドラフト1位、160キロ…とロマンにあふれる1年が始まった。【金子真仁】