横浜隼人(神奈川)のプロ注目大型左腕・佐藤一磨投手(3年)が11日、茨城・阿見町の霞ケ浦高グラウンドで行われた同校との練習試合に登板した。

6回途中からリリーフ登板し、2回3分の1を1安打1失点。得意とするクロスファイアで2つの見逃し三振を奪った。「今日みたいに打者がのけぞっての見逃し三振をとれると、打ちにくい球を投げられていると思います」と手ごたえを感じていた。この日の直球最速は142キロ。自己最速にあと1キロと迫った。

「ハマのランディ」「マリンタワー」と形容したくなるほどの身長は、188・6センチ(自己申告)。重心こそやや高いものの、大船渡(岩手)の163キロ右腕・佐々木朗希投手(3年=身長190センチ)に迫る角度から投げ下ろす球は、しっかり低めに決まる。その豊かな将来性を聞きつけ、すでに多くのプロ球団が視察を済ませた。

夢は甲子園とプロ入り。フォームの再現性アップのために、シャドーピッチングなどに励む日々だ。「春の大会を見ていても、神奈川でずば抜けた高校はないと思います。ミスをしないことが何より大事」。この春も、秋に続いて1球の失投で敗れ、目を赤くした。繰り返さぬよう引き締める。「ハマの本格派左腕」は横浜・及川雅貴投手(3年)だけじゃない-。全国的にはまだ無名ながら、佐藤はしっかりと足場を固めている。【金子真仁】