石川県勢初の全国制覇の期待を受ける星稜が大きくリードしている。北信越大会3季連続優勝。前チームからの主力が多数残り、経験値も十分だ。

エース奥川恭伸投手(3年)は心技体とも成長を続ける。小学生からバッテリーを組む攻守の要、山瀬慎之助捕手(3年)との集大成に向かう。最速152キロに加え必殺のスライダーは健在。直球、変化球とも低めに集め、大量失点は想像しにくい。奥川以外の投手も経験を積み、エースをベストの状態で大一番に投入できる態勢が整った。

東海林航介外野手(3年)から始まる打線は左右のバランスもよく、切れ目がない。ただ敗れたセンバツ2回戦の習志野戦のように相手にペースを握られるとずるずると抑えられることがある。林和成監督(43)の腕の見せどころだ。

ストップ・ザ・星稜の1番手は日本航空石川。今春は決勝で競り負けた。最速148キロのエース重吉翼投手(3年)がリベンジに意欲を燃やす。甲子園経験のある夏川風真捕手(3年)の存在も頼もしい。好素材の多い遊学館は下級生も出番を増やしており、波に乗れば面白い。

鵬学園は速球派の米田武琉投手(3年)がカギを握る。シードの輪島、実力校の金沢や、好投手擁する小松商、金沢商、小松などが追う。小松の長距離砲、上田大誠内野手(3年)にも注目だ。