7月。今年も高校野球の季節がやってきた。地方大会の本格開幕を控え、全国各地の注目選手を全6回で紹介する。第1回は「九州・沖縄編」。

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興南(沖縄)宮城大弥(ひろや)投手(3年)が3年連続夏の甲子園出場へ、すべてをかける。今春の九州大会で最速149キロをマーク。150キロの1歩手前まできたことに「もっと球速を増やしたい」と大台突破にも意欲を燃やしている。

沖縄大会の開幕戦に当たる6月22日に登場予定だったが、雨で2日連続して順延となった。それでも問題なし。きょう1日に宮古総合実との初戦を迎え、先発登板するかどうかは微妙だが、チームと自身の夏沖縄3連覇へ不安はない。

ブルペンで、ひたすら投げ込んできた。「夏はスタミナが大事。1日150球投げることもあったし、2日連続ブルペンに入って、合計300球投げたこともありました」。肩の消耗を恐れ、投げ込まない調整がトレンドの中、宮城は「体に染みつけることで、投げることで筋肉をつけてきた」。プロのスカウトから「高校生左腕としては上位」と評される男から目が離せない。