一昨年の県大会優勝校・藤枝明誠は、第5シード飛龍に5-3で逆転勝ち。飛龍は、シード8校で唯一の初戦敗退となった。3回戦16試合は23日、県内8球場で行われる。

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ノーシードの藤枝明誠がシード校を下し、3回戦へ駒を進めた。2年生2人が勝利の立役者となった。

先発した伊藤銀真(ぎんま)投手(3年)が、足のけいれんの影響により、4回で降板。0-3の5回から2番手で登板した小林大我投手(2年)が、強気の投球でチームに流れを呼び込んだ。「勝って銀真さんをもう1度マウンドに立たせたかった」。130キロ台中盤の直球を軸に相手の強力打線を抑え、5回無失点と好救援を見せた。「(飛龍戦が)ヤマ場だと思っていた。自分たちは挑戦者なので、『当たって砕けろ』ぐらいの気持ちで立ち向かいました」と振り返った。

小林の好投に打線も応えた。6回に3点差を追い付き、3-3の7回表1死一、三塁。増田康佑内野手(2年)が、勝ち越しのスクイズを決めた。「たぶん変化球。とにかく決めるだけでした」と、無我夢中でボールを転がした。増田は9回にも、ダメ押しの適時打を放ち、この日2打点の活躍を見せた。

3回戦は富岳館と対する。小林は「次は銀真さんがやってくれるはず。自分は、またリリーフで支えたい」。シード校を破った勢いで、2年ぶりの優勝を目指す。【古地真隆】