花咲徳栄が埼玉大会で初となる5連覇を達成した。山村学園先発の和田朋也投手(3年)の立ち上がりを攻め、初回に6点を先制した。その後も集中を切らさず、11安打11得点で完勝した。

投げては先発の中津原隼太投手(3年)が2失点の完投で締めた。

今大会7試合で92得点と驚異的な攻撃力を誇った一方で、投手陣も8失点と踏ん張った。「投手で負けた」といわれた昨秋、今春から大きな成長を見せた。6月末に遠投という新たな取り組みを始めるなど、試行錯誤を重ねた結果だった。

「夏の勝ち方」を脈々と受け継いでいる。岩井隆監督(49)は勝敗のポイントについて「いろいろな角度から考えなければいけないと思いますけど『決勝慣れ』ですかね」と語った。決勝の難しさについては「流れの大きさ、雰囲気の大きさ」とした。

「私たちの意地というか、浦和(学院)、(春日部)共栄、花咲(徳栄)、聖望(学園)この4つの意地がある」。2008年に創部し、初の決勝進出を果たした山村学園に強豪の力を見せつけた。

◆花咲徳栄 1982年(昭57)創立の私立校。生徒数1747人(女子842人)。野球部も82年に創部で部員は156人。甲子園出場は春4度、夏は5年連続7度目。主なOBは広島高橋昂也、中日清水達也、ボクシング元世界王者の内山高志ら。埼玉県加須市花崎519。田中一夫校長。