札幌日大の右腕、明田圭喬(2年)が、大車輪の活躍で2年ぶりの8強進出に貢献した。投げては高校初の完封、打っては3安打3打点と爆発した。札幌地区3回戦から23イニング連続無失点を記録しているが、「みんなが守ってくれたおかげ」と謙虚に喜んだ。

緊張をバットで振り払った。全道大会初先発は6日に伝えられた。睡眠時間は6時間と通常より2時間短く、試合前練習では貧血気味で立てなくなった。だが0-0の3回2死二塁、左前に自ら先制の適時打を放ち「気持ちが楽になった」。後半は地区大会後に1日で習得したツーシームを駆使し、9回を112球、4安打6奪三振にまとめた。

昨夏に右肘の靱帯(じんたい)を断裂し、野球から離れたい時期もあったが仲間の後押しで立ち直った。エース級の働きをする背番号5は「与えられた役割を果たしていきたい」と声を弾ませた。【西塚祐司】