智弁学園は3点リードを守れず、サヨナラ負けでベスト4敗退となった。攻守で随所にほころびが出た。ただ、センバツの近畿の一般選考枠は6あるため、智弁学園の選出は濃厚だ。

小坂将商監督(42)は「負けていても1点差で前半入れればと思っていた。その通りいって、本塁打も出てこちらのペースに持っていけたけど…。やはりミスですね。失策だけで5~6個はあった」と渋い顔。内野にミスが続出し、リズムに乗りきれなかった。

小坂監督は試合前のノックで左打ちから内野ノックをスタート。現役時代は右の大砲でならしたが、指導者として「いろいろな打球を打ちたいから」と練習では両打ちノックで内野を鍛えてきた。試合では約1年半ぶりの左だったというが「思い切って左でいったけど、もうしません。負けちゃったから。言い方は悪いが内野はザルだった。徹底的に鍛えます」と悔しそうだった。

先発した小畠一心投手(1年)は7回4失点と踏ん張った。今夏の甲子園。2回戦の八戸学院光星戦で1年生ながら先発し、3回途中4失点KO。新チームでは調子を落とした。

中学時代から投打で注目されてきた右腕は唇をかんだ。「鼻っ柱を折られました。甲子園が終わってから自分を見つめ直した。何かを変えないといけないと思い、気持ちから変えた。大阪桐蔭に勝ちたかった。自分と西村がしっかり投げていかないといけない」。

最後は同じ1年生でエース左腕の西村王雅がサヨナラ打を浴びた。前チームから4番を打つ前川右京内野手(1年)を含めた大型1年生トリオは、スケールアップして来春の甲子園に帰ってくるはずだ。