秋田県高野連は26日、夏の独自代替大会「2020秋田県高校野球大会」(7月9日開幕)の組み合わせを発表した。

長距離移動や宿泊によるコロナ禍感染リスク軽減のため、3回戦までは3地区による分散開催。63年センバツで中央地区以外から初めて甲子園の土を踏んだ古豪・大曲農は、1回戦(9日午前10時開始、グリーンスタジアムよこて)で大曲と対戦することが決まった。

主軸は「大曲のドカベン」吉田凌雅捕手(3年)だ。177センチ、89キロの体型で「遠くに飛ばす力はついてきたけれど好機で打てないと意味がない。自分たちは(15年夏に)8強進出した先輩を超えて甲子園出場が目標だったが、この夏は古豪復活を目指す」。昨年11月の修学旅行で「京都のすき焼きがおいしすぎて食べ過ぎた」と一時は100キロ目前の体重を、素振りや食事制限で絞り、今春以降の練習試合で打点量産中だ。

学校の授業では林業実習も選択し、大自然の中で行う木の伐採も筋力トレーニングの1つ。その木を用いてイスや机を作って地域に寄贈するなど手先も器用だ。昨秋は県2回戦で4強の由利に1-3と惜敗。今夏は気は優しくて力持ちの「ダイノウ吉田」が旋風を巻き起こす。【鎌田直秀】