今秋ドラフト候補の明石商(兵庫)の最速151キロ右腕・中森俊介投手(3年)が4日、智弁和歌山との練習試合(明石商グラウンド)に先発し、5回1安打11奪三振1失点の快投を披露した。

対外試合で先発するのは今年初。スカウトのスピードガンで最速148キロを計測。西武、ヤクルトは編成幹部が訪れるなど、9球団27人のスカウトが視察する中、ドラフト上位候補の名にたがわぬ結果で応えた。

表情に明るさが戻ってきた。「三振を狙いにいってたわけではなくて、結果的にとれたのは良かった」。力みもあった初回、自身の暴投で1点を失ったが、1死一、二塁から2者連続直球で空振り、見逃し三振。投球時、上半身は巻き込まず、下半身のみねじることを意識。練習試合の映像も参考に課題をあぶり出し、細部を詰めた。4回の先頭から5回2死まで5者連続三振。「3、4回ぐらいから伸びもでてきた。本来の良い回転になってきた」。

狭間善徳監督(56)は「足をしっかり上げてねじれるような投げ方してたときは良い球が行ってた」と復調を感じつつ「もっと良いときはいい。それにはほど遠い」。エースと迎える最後の夏、最良の姿を待つ。【望月千草】