8月の甲子園での交流試合に出場する大阪桐蔭が練習試合を行い、今秋ドラフト候補の西野力矢内野手(3年)と仲三河優太外野手(3年)がプロ志望届を出す意向を明かした。

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大阪桐蔭の西野と仲三河が、高卒からプロ野球選手になる目標をハッキリと口にした。西野は「小さいころから夢だったので、なりたいという気持ちは強い」と言い、仲三河は「いろいろな先輩が、高卒で活躍しているので、その中に自分も入り込めるようになりたい」と明かした。

左右の違いはあるが、ともに飛距離が自慢の強打者で3番西野、4番仲三河と並ぶ。西野は第1試合の7回無死二塁で左中間へ2ランをたたき込んだ。「(変化球で)崩されないように」と構えた時の両足の幅を狭くする新フォームで、スライダーを軸回転で捉えた。部活動再開後、5本目となる高校通算29号。「(30本の大台は)打てるものなら打ちたい」と目を輝かせた。2試合で7打数5安打5打点。右方向にも2安打を放ち、西谷浩一監督(50)が「柔らかい」と表現する打撃も見せた。

中学時代は投手として注目されていた仲三河は、今は打者に専念し、プロを目指す。通算本塁打は11本だが、フルスイングからの打球は脅威。2試合で8打数5安打2打点をたたき出した。西谷監督は「素材としていいものを持っている」と話し、今後まだまだ成長しそうだ。

5月20日の全国高校野球大会中止決定の翌日から、3年生たちは木製バットで練習を始めた。プロのスカウトにアピールし、夢をかなえるためにも、2人にとって大事な大阪独自大会、甲子園の交流試合になる。【石橋隆雄】

◆西野力矢(にしの・りきや)2002年(平14)9月11日、和歌山県紀の川市生まれ。3歳から兄についていき、野球を始める。粉河小では大阪泉州ボーイズでプレー。粉河中では南大阪ベースボールクラブ。中学時代に通算35本を放つ。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入り。180センチ、95キロ。右投げ右打ち。

◆仲三河優太(なかみがわ・ゆうた)2002年(平14)10月22日、栃木県栃木市生まれ。大平東小2年から大平東クラブ(軟式)で野球を始める。大平中では小山ボーイズで投手として春、夏全国準優勝。大阪桐蔭でも1年生から6月の招待試合などに登板した。現在は野手優先。180センチ、90キロ。右投げ左打ち。