今大会屈指の注目カードは、智弁和歌山に軍配が上がった。1点を追う6回、9番平田晃将内野手(3年)が満塁弾を放つなど、試合終盤にひっくり返した。

今秋ドラフト候補の小林樹斗投手(3年)は、7球団10人のスカウトが視察する中、6回から登板して最速149キロをたたき出した。初戦では1回を投げ打者3人に全球直球勝負だったが、この日は「相手のポイントになる打者に力を入れて、下位打線は力を残して投げたりしました」と、変化球を交え4回を5安打1失点にまとめた。毎回安打を許しながらも、前回同様「6、7割」の力加減で要所を締め、相手の反撃を許さなかった。

大会序盤で回ってきた実力校との一戦を終えた右腕は「(県内で)1、2を争う力がある。勝ち切れたのは良かったと思う」と振り返った。【望月千草】