山梨学院はエース不在のピンチを1年生が救った。先発の川口龍己投手が4回0/3を6安打2失点と試合を作った。5回無死一、三塁のピンチで古川秀将投手(ともに1年)が救援すると、5回4安打1失点。1年生リレーで勝ちきった。

エース左腕、吉川大投手(3年)は、13日の山梨独自大会決勝で打球を顔面に当てて3カ所を骨折。同大会で1試合登板の古川が代わりにベンチに入り、背番号1を背負った。120キロ台の直球と100キロを切るカーブを使い分け「初めてにしては良かった」と満足げに笑った。

エースからは「俺の分まで頑張れ」と一言エールをもらった。スタンドで見守る先輩に堂々の投球を披露した。「先輩方の声や守備陣の堅い守りが支えになりました。あと4回全部甲子園に自力で行けるように頑張ります」。感謝とともに、飛躍を誓った。【湯本勝大】

▽山梨学院・功刀主将(1年生が多く出場し) 最初は1年生が緊張しないように声をかけてようとスタメンで話していたが、期待以上のプレーをしてくれたので、2、3年も自分たちのことに集中してプレーできた。

▽山梨学院・河野(4打数2安打4打点の活躍) 前日テレビで試合を見てて、ここでやるんだと楽しみでした。甲子園に入った瞬間から鳥肌がたった。最初の打席でヒットが出て、今日行けるなと思いました。

▽山梨学院・吉田洸二監督(1年生のみの継投に) エースの吉川が1年生と一緒に練習できる時間は先頭になって走っていて、ようやくついて行っていた。吉川の野球に取り組む姿勢が後輩の好投を生んだんじゃないかなと思っています。