連合対決は志津川・涌谷が6-5で村田・柴田農林を振り切った。背番号6の先発右腕・久保田輝(ひかる、志津川2年)が6回を3安打2失点。4番でも先制三塁打を放ち、高校初の公式戦勝利を手にした。

昨春から連合チームを経験する久保田が投打でけん引した。1回裏2死一塁、右中間に先制三塁打。相手外野手のミスも誘って自ら2点目のホームに滑り込んだ。4点リードの7回から一塁守備に就き、「(先制打は)三塁コーチが腕を回していたのでビックリした。(1点差の最後は)ハラハラしました。公式戦で勝ってうれしい」と笑顔で振り返った。

小学2年時に東日本大震災で被災。南三陸町の自宅は津波で流され、1年以上も仮設住宅暮らしを強いられた。高校入学後は1年春から連合を経験。単独出場は部員9人の昨夏だけで、東陵に0-35で初戦敗退を喫した。今夏、石巻北との連合で初戦敗退後は、新しくチームメートになった涌谷ばかりでなく、宮城水産・本吉響・石巻北の3校連合とも合同練習を行い、心身を高め合ってきた。久保田は「少しでも上を目指したい」と初戦突破に自信を深めつつ、新1年生が入学する来春の単独チーム復活も望んだ。【佐々木雄高】