小樽双葉が小樽潮陵に9-6で逆転勝ちし、4年ぶり2度目の秋全道出場を決めた。4番大森丈二捕手(2年)が5打数4安打3打点の大暴れ。今大会3試合で13打数9安打8打点と7割近い打率でチームをけん引。「よくボールが見えていた」と振り返った。

4点ビハインドにも落ち着いていた。長谷川倫樹監督(37)から言い聞かせられているフレーズ「後半勝負」を、この日も実現した。2回に4点を先制されたが、3回に3点を返し6回に逆転。大森も5-4の2死満塁で、中前2点適時打で追加した。「焦らずみんなで1点ずつ取れた」と大森。初戦の北照戦も7回に逆転して勝ち上がった。指揮官は「『つなぐ』という意識を徹底できている」と目を細めた。

新チームは2人の主将がチームをまとめる。その1人が大森。石井冠三塁手(2年)はグラウンド外の生活面、大森がグラウンドでリーダーシップを発揮する。本来は5番も3回戦倶知安戦で4番に昇格し信頼を集める。「何番でも自分は変わらないので」と、平常心を保てる冷静さがある。

北照、小樽潮陵と地区の強豪を下してつかんだ全道切符。「全道で勝てるチームを目標にやってきた」。初出場だった前回の1回戦突破を上回る勝負強さを見せつける。【保坂果那】

▽小樽双葉・大迫陽斗投手(2年)「4点を取られた2回は焦ってしまったけど、余計なことを考えないように、ただ腕を振ることだけを考えて投げた」

▽小樽潮陵・伊藤蒼汰主将(2年=17年ぶり全道を逃し)「4点を取った後、自分たちの詰めの甘さで大量失点をしてしまった。9回まで打ち続けられる打力と守備力、精神面をもっと強くしていきたい」

▽小樽潮陵・入間川海星二塁手(2年=2回1死満塁で先制の2点適時二塁打)「1年の小俣が先発で頑張って投げていたので、どうにか点を取りたいと思っていた」