秋季東北大会(14日開幕、宮城県)初出場の八戸西(青森)が、大会前最後のダブルヘッダーで持ち味の攻撃力に収穫を得た。

第1試合は下井田大和外野手(2年)の右越え3ランなどで、八戸東(青森)に18-0と大勝。第2試合は盛岡一(岩手)に7-17と敗れたが、今秋の盛岡地区大会で盛岡大付(岩手)打線を封じて勝利した2投手から、村上歩夢外野手(2年)の右中間2ランなど10安打7得点を奪った。2試合で5安打6打点の下井田は「東北大会に向けて、個人的にも打撃としては良い形で終われた」。最後の打席も右翼線二塁打で締めた。

課題は「雰囲気が悪くなると一気にガタガタ崩れてしまう」と反省した守備力だ。盛岡一戦で先発した右腕・高間舘(たかまだて)好誠投手(2年)は2回まで無安打無失点も、3回先頭に四球を出すと自滅。自身の犠打処理失策でピンチを広げると、仲間にも失策が連鎖して一挙8失点を喫した。

雨の影響もあって細かいミスも重なり、内野の要となる相前(そうぜん)雄一朗(2年)も「まずは声をかけあうこと。球際の部分だったり、やって来たことを東北大会では出したい」。約100球のボールを連続で左右に振って捕球したり、県大会後には練習最後にエアノックで養ったイメージを本番で結実させる。

15日には福島商との初戦を迎える。「相手も打力のチーム。自分たちも守備からリズムを作って打ち勝ちたい」。来春センバツをかけた決戦で、この屈辱を生かす。【鎌田直秀】