日本高野連が第93回選抜高校野球大会(3月19日開幕、甲子園)の開催に向けて前向きな姿勢を示した。13日はオンラインで運営委員会を開催。新型コロナウイルスの感染急拡大に関する対応策などを協議した。小倉好正事務局長(62)は「昨年度、選抜大会、選手権大会を中止をさせていただいた。その時の思いから『今年こそは』の思いがあります。感染状況は厳しくなってきておりますけども、その時々に応じて、我々として最大限、準備できることは準備して大会に臨めたらなという気持ちです。去年のこの時期とコロナに対する知見、経験度は、去年よりはるかに今年の方が我々、経験しておりまして、何とか大会をできればなといま、準備をさせていただいています」と話した。

昨秋の神宮大会が中止されたため、優勝校が所属する地区の一般選考枠を1校増やす同枠は今大会は21世紀枠を従来の3校から4校に増やすことに決まった。小倉好正事務局長(62)は「いろんな角度から慎重に検討を行って参りました」と説明。候補9校のうち西日本、東日本から1校ずつを選出し、残り7校から2校を選ぶ。「残り7校から地域を限定しない形で選出したい」と続けた。複数案が出たなか、公平性を保つ意味でもコロナ禍でも創意工夫して強化に励むチームを選抜することになった。

また、3月12日に予定していた抽選会は2月23日に前倒しする。開会式は全校が入場行進する形を取らず、簡素化する。なお、大会前の甲子園練習は行わない。小倉事務局長は「感染予防の観点から」と話した。また、1月29日の選考委員会をオンラインで行い、全出場校を決定する。

すでに首都圏4都県に発出された緊急事態宣言は、この日、甲子園がある兵庫や大阪、京都の関西3府県なども対象に加わった。期限は2月7日までで、宣言明けには有観客で開催できるよう準備を進める方針だ。

◆21世紀枠 01年の第73回大会から導入。推薦校は原則、秋季都道府県大会のベスト16以上(加盟129校以上はベスト32以上)から選出。練習環境のハンディ克服、地域への貢献など野球の実力以外の要素も選考条件に加える。07年まで2校、08年から3校を選出(85回記念大会の13年は4校)。最初に候補を全国9地区の各1校に絞り、今回は昨年12月11日に連合チームの富山北部・水橋(富山)など9校が発表された。例年は9校のうち東日本、西日本から1校ずつ、残り1校を地域を限定せずに選ぶ。

 

過去のセンバツ行進曲一覧はこちら―>