東北が高橋直希遊撃手(3年)の2打点の活躍などで気仙沼に10ー0の6回コールド勝ちした。

東北は1年生が加わった新チームでの公式戦初戦を快勝し強豪としての貫禄を見せた。コロナ禍で練習試合ができない、まだ不安定なチームを、副主将の高橋が支え、勢いづけた。

高橋は持ち味の守備で8個のアウトを取った。「自分に来たボールは絶対エラーにしない、捕れる球は必ずアウトにすると意識しています」と語る言葉通り、飛んできた球はすべてうまくさばいてアウトにつなげた。

堅守の副主将は打撃でも活躍した。身体が細かった昨秋から、トレーナーとともに10キロ増量に成功。12月に80キロを超えてからは、遊撃手としての動きを落とさないよう、瞬発系のトレーニングを増やし77キロまで絞った。安定感が増した下半身で、4回には左翼手の頭上を越える適時二塁打、5回にも左翼へ適時打を放った。高橋は「思いっきり振れはしなかったですが、レフトを越えてくれました」と今冬の成果を実感し喜んだ。

例年と比べ、個々の実力に差がない東北は、1から4番を1、2年生が務めている。経験が浅い1、2年生を3年生が支える全員野球で、チームが掲げる「1戦必勝」を実現させる。