常総学院が7回コールドで準々決勝進出を決めた。

今春からエース番号を背負う大川慈英投手(3年)が先発し、6回2/3を投げて7安打2失点。打っても2安打1打点と躍動した。

先発マウンドにエースのプライドをぶつけた。1回表、マウンドに上がった大川は、最初の打者を二ゴロに打ち取り、次打者に対し、フルカウントから思い切り腕を振りインコースに真っすぐを投げこんだ。わずかに外れ四球になったが「このコースに投げきれたことが、大きな収穫。今までは追い込む前に打たれていたので」と胸を張った。

この回、野手の失策が絡み1失点したが、攻撃陣もエースの奮闘に応えた。1回裏には2本塁打を含む4安打で、一挙6点を挙げ逆転に成功すると、試合の主導権を握りコールドにつなげた。

今春のセンバツでは秋本璃空投手(3年)がエース番号を背負い、大川との2枚看板で、2回戦進出を果たした。今大会、秋本は不調のためベンチ外。春の県大会からエース番号を背負う大川は「チームに流れを持ってこられるのがエース」と、自らを奮い立たせた。テンポ良く投げ10三振。「先発投手として試合はつくれたのかな、と思います」と振り返った。

投手としてプロで活躍した島田直也監督(51)は「厳しい言い方をすれば、先発としては、最初から最後まで腕を振り、その中で抜くところを覚えて欲しい。それがまだつかめていない。エースとしての合格点はまだまだ。勉強しながらやっていかないと」と、投球内容に手厳しい評価。エースとして完璧を求め、さらなる成長を期待した。大川も「どうやったらチームに勝利を呼び込めるのか。もっと課題はあると思う」と、さらなる成長を誓った。【保坂淑子】