今秋ドラフト候補の最速152キロ右腕、市和歌山・小園健太投手(3年)が26日、同校で行われた実戦に先発し、6回2安打無失点で毎回の11奪三振と好投した。5回はスライダー、ストレートを決め球に3者連続三振で、5球団14人のスカウトの前でアピールした。

6月は練習試合で5試合を投げて、27イニング1失点(自責0)と調子を上げている。小園は「立ち上がりから球が走っていなかったが、カットボールやスライダーを効果的に使えた」と汗を拭った。センバツの2回戦で明豊(大分)に敗れた後、春季県大会は救援で登板を重ねたが、今は先発としてレベルアップを図っている。

同じくドラフト候補で小園とバッテリーを組む主将で4番の松川虎生捕手(3年)は5打数3安打3打点、2本塁打と大暴れだった。半田真一監督(41)に「スカウトが来る日なので集中して打ってこい」と激励され、2回にストレートを中越えにソロ。6回は追い込まれた中でチェンジアップを打ち抜き左越えへ2ランと、小園に負けないアピールとなった。高校通算39本塁打に伸ばし「どこの方向にもしっかり打つということを意識できた」と振り返った。

18-1で大勝した市和歌山は春夏連続甲子園出場を懸けて、7月15日に紀三井寺公園野球場で県和歌山との初戦を迎える。中学時代に全国を制した最強バッテリーが最後の夏、頂点まで駆け抜ける。【三宅ひとみ】

▽西武渡辺GM (小園を)見るのはセンバツ以来。春は上体で投げていたけど、下(半身)は使えてきたかな。