ベンチ入り選手10人の大島(東東京)が連日の「走る野球」で2回戦を突破した。この日の決め手は2ランスクイズだった。「おととい(10日)の練習でやったばかりでした」。二塁から一気に生還した立木一英外野手(2年)が満面の笑みで振り返った。

6点差を追いつかれて迎えた7回だった。内野安打と四球に失策が絡んだ無死二、三塁。高橋駿介内野手(2年)が投前に転がすと三塁走者に続き、二塁の立木もためらいなく、本塁に突っ込んだ。高島凱哉監督(22)は「サインです。投手、一塁の動きを見て練習通りやってくれた。選手は成長してくれています」。

14盗塁を決めて勝利した初戦(9日)から中2日。この間は東京・立川の宿舎に滞在したが、困ったのが練習場だった。高島監督が大学時代に八王子シニアを指導したことがあり、その縁から10日は八王子市の滝ガ原運動場へ、11日は同市内のバッティングセンターで打ち込んだ。

夏2勝は18年以来。3回戦(19日)は第3シードの大森学園戦になる。高橋監督は「正直、怖いです」。中6日空くため今回の“遠征”は4泊5日で終了。「これから行けば(午後)2時の船に乗れるんで」(高島監督)。ナインは慌てて着替えを済ませ、試合終了40分後には駒沢球場を出て、竹芝桟橋に向かった。【米谷輝昭】

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