9回裏、日大東北・大塚の打球が浅野健心外野手(3年)の頭上を越えた瞬間、15年ぶりの聖地を目指した光南の夏が終わった。

エース星勇志投手(3年)はマウンドにうずくまったまま、しばらく起き上がることができなかった。「打たれたのはスライダー。ああ終わりなんだなと思いました」。3-4で迎えた9回表には先頭打者で同点となる右越えソロ。「何でもいいから塁に出ようと。打ったのは真ん中低めのチェンジアップ。最初はライトフライかと思いましたが入ってくれました」。20日の準々決勝では、夏の大会V14が懸かっていた王者聖光学院を9回5安打1失点で撃破する大金星の立役者となっていた。その勢いのまま準決勝で福島成蹊を破り、決勝まで勝ち上がってきたが最後の壁を破ることはできず。星は「勝ちきりたかった」と一言。悔し涙はなかなか消えることがなかった。