名門校の静岡は加藤学園を4-1で下し、25日の準々決勝に進んだ。吉田優飛(ゆうひ)投手(2年)が1失点完投で有力私立校を退けた。

   ◇   ◇   ◇

静岡の先発・吉田優が、マウンドで躍動した。池田新之介監督(44)から「心は熱く、頭は冷静に」と助言を受け登板。直球主体の投球に変化球をうまく織り交ぜ、9回を6安打1失点(自責0)にまとめた。3年連続の東海切符を狙う加藤学園打線を相手に、公式戦初先発初完投。115球を投げ抜いた右腕は「ヤマ場となる試合で投げ抜けて良かった」と笑顔を見せた。指揮官からも「期待以上」と賛辞を受けた。

今夏、浜松市立との県選手権4回戦で2番手として公式戦初登板。今年県内最速となる147キロをマークするなど、鮮烈デビューを飾った。しかし、甲子園では登板機会はなかった。「夏は力不足だった。(秋季大会では)1試合1試合成長して、甲子園のマウンドに立てるように頑張っていきたい」と言った。来春のセンバツを見据え、まずはチームを県8強に導いた。【前田和哉】