和歌山東の快進撃が止まらない。1週間前に春夏通じて初の聖地を確実にし、今度は春秋通じて初めて近畿大会の決勝に進出だ。金光大阪との準決勝で、先発右腕の麻田一誠投手(2年)が7回8安打1失点。打線も先発全員13安打で8得点と投打がかみ合った。

サイドスローのエース麻田は2回と3回に満塁を招いたが、「みんなしんどいのでここで抑えてやる」と無失点で切り抜け、波に乗った。大量援護に「野手が頑張ってくれた」と感謝し、6回には自らも2点適時三塁打を放った。ここまで近畿大会で全3戦に登板。ケアに余念がなく「サイドは柔軟が大事」と入学後から就寝前の約20分を柔軟に費やす。OBのソフトバンク津森もケアを重視していると南佳詞部長から聞き、続けている。

31日の決勝で大阪桐蔭と対戦。麻田は「初球からどんどん振ってきてすごく良いチーム。自分たちの野球が通用するようにやっていきたい」と意気込んだ。米原寿秀監督(46)も「うちはぶつかっていくだけ。何もプレッシャーがないですし、自分たちの持っている力を存分に発揮できれば」。00年鳥羽(京都)を最後に遠ざかる公立勢の優勝を懸けて、西の横綱に挑む。【林亮佑】