第94回選抜高校野球大会の大会本部は18日、甲子園のある兵庫県のまん延防止等重点措置が21日の期限で解除になることを受け、22日から入場者数の上限を撤廃すると発表した。感染拡大を防ぐため、21日までは上限を1試合2万人としていた。フル入場は19年夏以来、3年ぶりとなる。

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一般入場券は19日正午から22、23日分を追加販売し、26日までの入場券も上限なしで、その後も段階的に全席販売する。各校の応援団などが入るアルプス席は1校1800人としていた上限を、22日以降は3000人にする。

まん延防止措置が解除された場合を想定し、これまで入場者の上限撤廃の可能性を探っていた。主催者は「多くの方がセンバツを甲子園で見たいと思ってくださる歓迎ムードも含め、条件、準備が整えば」と語り、感染を不安視する国民感情に配慮しつつ、県の判断に従ってリミッターを解除する方針を示していた。

新型コロナが猛威をふるう前の19年夏の履正社(大阪)-星稜(石川)の決勝は、4万4000人が見届けた。履正社の主砲、井上広大(阪神)がバックスクリーンへたたき込んだ決勝3ラン、星稜のエース奥川恭伸(ヤクルト)の力投を、固唾(かたず)をのんで見守った。いよいよ大観衆が戻ってくる。

▽大阪桐蔭・西谷監督(入場者数の上限撤廃について)「満員の甲子園で野球できるのは高校生の夢。お客さんの不安もあると思いますが、子どもたちの頑張りを1人でも多くの方にグラウンドで見ていただきたい」