高校通算56本塁打(公式戦12本、練習試合44本)を誇る花巻東(岩手)の怪物スラッガー、佐々木麟太郎内野手(2年)が甲子園デビューした。「3番一塁」で先発。4打数無安打1死球と快音は響かなかった。チームは1-5の9回に3点を奪う意地を見せたが、1点差で惜敗した。

1回無死一、二塁の第1打席は8球粘った末に、高め140キロ直球で空振り三振に倒れた。3回無死の第2打席も139キロ直球で空振り三振。5回2死の第3打席は145キロの内角直球で詰まらされて三飛に抑えられた。8回無死の第4打席は143キロの内角直球に一ゴロで凡退した。9回2死一塁の第5打席は死球だった。

最速149キロ右腕、米田天翼(つばさ)投手(3年)に封じられた佐々木麟は、試合後の取材対応で「市立和歌山さんのピッチャーは素晴らしいピッチャーでしたし、自分がふがいない結果で、チームの得点に貢献できず、自分の責任を感じています」と涙を流しながら答えた。夏の甲子園に向けては「今度こそ勝負を決められるバッターになって戻ってきたい」と雪辱を誓った。