昨秋明治神宮大会4強の九州国際大付(福岡)は、11年準優勝以来の4強入りを逃した。

制球抜群の緩急が自慢のエース左腕、香西一希投手(3年)が3試合連続で先発した。だが、1回1死二塁から相手3番に左前適時打を打たれ、先制された。

打っては、相手エース左腕、宮城誇南投手(3年)を攻めあぐね、3回までパーフェクトに抑えられた。だが、2巡目の4回。ヒットから1死二塁で、初戦以来の3番起用の小田原義外野手(3年)が、中越え同点適時打で期待に応えた。

だが、ソロ本塁打など3連打で2点を勝ち越された。

それでも、九州王者の意地で食い下がった。8回に1点を返してなお2死満塁。4番・佐倉〓(人ベンに峡の旧字体のツクリ)史朗内野手(2年)が、左前打で再び同点とした。楠城徹監督(71)は「よく粘ってくれた。7、8、9回が勝負だと思っていた。よく頑張った」とたたえた。

だが、浦和学院の強打は止まらない。8回、香西が痛恨の3点本塁打を被弾。またしても突き放され、8強で散った。楠城監督は「私の指示で、緩い球は打たれていたのでインコースで勝負しようと。今大会は香西が本当によく投げてくれた」と話した。主将の野田海人捕手(3年)は、外角勝負で粘られ、最後は内角直球を3点本塁打された場面に「監督さんから迷ったらインコースに投げろと言われ、結果ああなった」と悔いた。

九州勢は、この日ですべて姿を消した。楠城監督は「強いチームと戦うと課題が見つかってくる。それをクリアしないと、もう1つレベルは上がっていかないと感じました」と、コメントした。決め球の精度不足で、内角直球を2本塁打された香西は「1本目も2本目も(内角直球が)甘く入ってしまった」といい、夏へは「後半上体が前に突っ込み、コントロールが甘くなる。体幹や下半身を強化して(夏の甲子園に)戻って来たい」とリベンジを誓った。