対外試合禁止明けの日本文理は新発田中央に8-1で7回コールド勝ちした。4番を初めて任された高橋史佳左翼手(2年)が三塁打2本を含む、4打数3安打、3打点。打線の「顔」の役目を果たした。

最後は左腕1本で高橋史は打球を左中間に運んだ。1点を先制した3回。なお2死一、三塁で追加点のチャンス。外角低めのスライダーに上体を泳がせながら、力で左中間への2点三塁打に持っていった。強豪校の4番打者に初めて座った2年生。対外試合禁止明けの“ぶっつけ本番”で主砲の役目を果たした。「外のスライダーに反応しちゃったけれど、うまく拾えた」と181センチ、86キロのパワーヒッターは言った。

「元気印」と高橋史を評した鈴木崇監督(41)は「大きかった」と新4番打者の3回の打撃をほめた。日本文理打線のテーマは、3番打者の田中晴也投手(3年)が四球で歩かされてからの後続の打撃。春季大会初戦、高橋史のバットがその問題を解消した。3回の2死一、三塁のシーンは四球を選んだ田中が一塁にいたが、長打一本で本塁にかえした。「気負うことなく打つことができた」と初4番の重責に押しつぶされなかった。

もともと、高橋史は速球派の投手。昨夏の準々決勝の新潟明訓戦でワンポイントで登板し、1年生ながら146キロの速球を投げ込んだ。鈴木監督は「マウンドがあるので」と春の登板の可能性も示唆する。「チームの勝利に貢献したい」と高橋史。投球でもチームを勝利に導くイメージを描いていた。【涌井幹雄】