23日に開幕する第61回春季全道高校野球の公式練習が22日、札幌円山で行われ、出場する全16校が参加した。

5年ぶり28度目春全道出場の稚内大谷は、開幕日3試合目でプロ注目左腕門別啓人投手(3年)を擁する東海大札幌とぶつかる。シートノックを中心に20分間の練習を終えた内谷暁鐘(きょうや)主将(3年)は「4番として自分が打つんだということを意識して、自分が打った上で勝てれば」と気合をみなぎらせた。

門別対策は万全だ。18日の対戦決定後、マウンドの位置から2メートルほど前に出したマシンを球速145キロに設定し打ち込んできた。左打者の内谷主将は「1日目で目が慣れて2日目にはヒット性の当たりが増えた。みんなも最初は(バットに)当たるか当たらないかという感じだったが、ヒット性の当たりも増えてきた」と手応えを感じている。右打者への内角球を意識した練習も行い、シャープなスイングを心掛けるため指1、2本分バットを短く持つことも全員の決まり事にした。

東海大四(当時)のOBで就任9年目の本間敬三監督(38)は公式戦で母校と初対戦。「子どもたちにはそこは関係ない。生徒たちは当然勝つ気でいるので、なんとか勝って(平成)元年以来の優勝を目指したい」。33年ぶりの王座へ向け、まずは初戦を突破する。【山崎純一】

◆昨年王者・札幌日大は開幕戦で旭川明成と対戦する。公式練習では走者をつけてのシートノックを中心に土の感触を確かめた。前川周也主将(3年)は「開会式のすぐ後なのでワクワクしている。全道は投手のレベルが高くなる。それをいかに攻略するか。1人1人の打者ではなくて、打線として崩していくことを意識したい」と話した。