山村学園(埼玉2位)は、関東第一(東京1位)に13安打9失点と圧倒され、7回コールドで敗れて初の決勝進出はならなかった。岡野泰崇監督は、開口一番「(関東第一は)強い。力負けです。少しのミスも逃してくれない。一気にたたみかけるところが強いチームですね」と話した。準々決勝後は「勝って決勝で浦和学院と埼玉対決をしたい」と熱望していたが「甘くなかったです」と脱帽した。

夏までに課題として掲げる投手力に対し、収穫もあった。3回途中から3番手として登板したのは、1年生の西川歩投手。ベンチからは「笑っていけ」「楽しんでいけ」と声が飛ぶ中でマウンドに上がり、大きく深呼吸。「真ん中に投げろ!」と、何度もつぶやき、気合を入れた。2死球で「持ち味のインコースを攻めることができなかった」と悔やんだが、外角中心の配球で、真っすぐ、スライダー、スプリットを丁寧に投げ込み3回2/3を投げ3安打1失点と好投。「いい経験を積めました」と安心した表情を見せた。

地元、川越第一中の野球部出身で「地元から甲子園に出たい」と山村学園に進学した。記者から「夏も投げますか?」と質問され、大きな声で「投げます!。期待に応えてしっかり頑張ります」と答えた。

岡野監督は「よく1年生でここまで投げてくれた」と笑顔で評価。新戦力を武器に、夏の甲子園を目指す。