第5シード新潟明訓の打撃陣を大型スラッガー反町謙介一塁手(3年)がけん引する。4強入りした今春の準々決勝・村上桜ケ丘戦で1試合2本塁打を放ったほか、春は通算3本塁打。10年ぶりの甲子園を狙うチームの主砲は、敬和豊栄中条(連合)との初戦2回戦からパワーを全開させる。

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打席に立つ反町が、相手投手に与える重圧は半端ではない。190センチ、100キロの威圧感は強烈だ。パワーヒッターで、春は1試合2本塁打を含む3本塁打を放った。対戦投手が4四球、2死球と厳しいコースを突いてくる中で15打数5安打(3割3分3厘)。うち4本が長打だ。打順は初回から打席が巡ってくる3番打者。「1打席目の初球から自分のスイングをして試合の流れを作る。打って勝って、優勝したい」。フルスイングで栄冠を勝ち取る構えだった。

ひと冬のトレーニングで反町はよりパワーアップした。ベンチプレスは冬の計測で110キロ。従来の90キロから20キロ上げた。スクワットは50キロアップの170キロだ。食事は多いときで補食を入れて6食。授業の1限終了後に500グラムの米飯をかき込んでも「昼までに、お腹が減る」と体重を10キロ増やした。「2ストライクで追い込まれてもファウルで粘れる」と、パワーだけでなく技術も身につけた。夏は、春より怖い存在になりそうだ。

好きな言葉は「努力は裏切らない」。その言葉を証明するように、自主トレの朝練習は欠かさず行ってきた。長岡市出身で寮生活。午前6時には朝食を済ませ、午前7時から始業のチャイムが鳴る前の午前8時20分までバットを振ってきた。練習試合前の慌ただしいときでも、時間を見つけてスイングを繰り返した。「甲子園で旋風を起こしたい」。反町は大きな目標を話したが、まずは県大会でひと暴れする。【涌井幹雄】

◆反町謙介(そりまち・けんすけ)2004年(平16)7月1日生まれ、長岡市出身。堤岡中。野球は新組小3年から新組ホワイトソックスで開始。中学時代は長岡シニア。高校では1年秋にベンチ入り。右投げ、右打ち。190センチ、100キロ。血液型O。