第5シード御殿場西は、鳥海大輔外野手(3年)が攻撃をけん引する。16日の初戦(2回戦)では浜北西対下田の勝者と対することが決まり、「気持ちも入るし、打撃の調子も上がっている」。気合、手応えともに十分。左の主砲として、チームを1992年春以来2度目の甲子園へ導く。

春季県大会では、準々決勝で静清に1-3で敗れた。相手のエース久保陸弥(3年)との対戦を振り返り「大振りになってしまい、捉えきれなかった」。強豪と胸を突き合わせて得た夏への課題を基に、打撃フォームを微調整。コンパクトなスイングを意識し、練習では鋭い打球を放つ。

「6番左翼」で出場した昨夏、3回戦で桐陽に敗れた(5●6)。「ミスから、自分たちで崩れてしまった印象が残っている」。打順をクリーンアップに上げた今夏は、完全燃焼を誓う。50メートル6秒3の俊足も兼ね備え「足も積極的に使って貢献したい」。打って走って、大暴れする。

2年半前。前任校の常葉大菊川で2007年センバツを制した森下知幸監督(61)に師事するため、御殿場西への進学を決めた。「野球の技術だけでなく、人としても成長できた。監督に恩返しをして終わりたい」。感謝の思いもバットに乗せる。【前田和哉】

◆鳥海大輔(とりうみ・だいすけ)2004年(平16)11月15日、静岡市清水区生まれ。小2から不二見イーグルスで野球を始め、中学時代は富士シニア。右投げ左打ち。家族は両親、妹、弟。173センチ、75キロ。血液型A。