春の兵庫準優勝校の東洋大姫路(兵庫)が滝川に惜敗し、春夏連続の甲子園の夢は4回戦でついえた。

初回に1点先制されたが5回に内海誠揮(のりき)投手(2年)の二塁打から好機をつくり、1番露本一惺内野手(1年)の左前適時打で同点。だがエースの森健人投手(3年)が9回に勝ち越されて力尽きた。4月から指揮を執る岡田龍生監督(61)は「打てないなら打てないなりの野球もある。打てない上にエラーしていては厳しい」。3月まで履正社(大阪)の監督を務め、19年に夏の甲子園優勝に導いた名将が、藤田明彦前監督(65)の後任として母校に帰還。春の兵庫はいきなり県準優勝の結果を出したが、厳しく短い夏になった。

「彼らには3年間積み重ねてきたものがある。3カ月で急には変わらない。これから野球の勉強をもっとしていってほしい」

バトンを受けた藤田前監督からは4カ月近くレクチャーを受けた。そして今夏、前監督と三牧一雅前部長(66)を甲子園のアルプス席に招待することが目標だった。「成長できた部分もたくさんあった。甲子園の切符を取ることはできなかったですが、まずは感謝を伝えたい」。最後は課題の打線が振るわず、11年ぶりの頂点はつかめなかった。出直しの秋になる。【竹本穂乃加】