盛岡中央の最速152キロ右腕・斎藤響介(きょうすけ)投手(3年)が、今春センバツ出場校、花巻東を相手に9回を投げ9安打2失点で完投勝ち。「最後まで自分の投球ができた。春の甲子園に出場したチームを倒せた、喜びは大きい」と笑顔で振り返った。この日の最速149キロ直球を軸に組み立て、粘り強く序盤は打たせて取った。初回無死一塁では、犠打を自らの好フィールディングで二塁へ送球。併殺に仕留め、相手に主導権を渡さなかった。

2-0で迎えた4回には2死からソロを許し、5回には2死二塁から同点適時打を浴びた。それでも6回以降は無失点。7回からはさらにギアを上げ、終盤の3イニングで4三振を奪い、計7奪三振をマークする快投。最後まで冷静沈着なマウンドさばきで、1点差を死守した。「最後はギアを上げて全力で投げ込んだ。(花巻東は)左打者が多かったので、インコースが勝負のカギになると思っていた。捕手のリードに任せて自分は思いきって投げました」。花巻東のスタメン9人中7人が左打者だった。自信のある直球で内角を突きながら、9回2失点にまとめた。

高校通算74本塁打を誇る、花巻東・佐々木麟太郎内野手(2年)との注目対決は4打数2安打。初回の第1打席では147キロ直球を右前に運ばれた。4回の第2打席では148キロ直球で詰まらせて中飛。力で怪物スラッガーを押した。5回には144キロ直球を投じるも、二塁手後方にポトリと落ちた。1点リードの7回2死一塁では、カウント1ボールから119キロ変化球で泳がせて右飛に抑えた。「(佐々木麟は)オーラがあって少し怖かったけど、自分の投球ができたと思います」と言った。

優勝候補の花巻東に競り勝ち、99年以来23年ぶりの甲子園に王手をかけた。「厳しい戦いになると思う。自分が0点に抑えて、チームに流れを持っていきたい」と最終決戦を見据えた。

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