今秋ドラフト候補の実力証明!!

大阪桐蔭の松尾汐恩(しおん)捕手(3年)が「走攻守」で躍動し、16強に導いた。5点差の8回。高め速球を見逃さず、完璧に仕留めて左翼席へ。高校通算33本塁打で大阪に引導を渡した。

打席の中で修正する。その直前、緩い球に思わず左腰が浮いた。「自分の中で(重心を)落とすイメージで」。ドッシリ腰を据え、アーチにつなげた。今大会の過去2戦は8打数1安打と低調気味。「体のドッシリ感がなくなってふわふわする」。どこか浮足立っていたが、吹っ切った。

6回には右前打を放ち、盗塁を決めた。守備でも8回に強肩を披露し、二盗阻止した。ハイレベルな3拍子を見せた。阪神、オリックスなど5球団8人のスカウトが視察。ソフトバンク稲嶺スカウトは「(捕手の)フットワークがいい。球離れも速い。打撃も成長している。崩されているのを見たことがない」と評価した。

5回は4番丸山一喜(いっき)内野手(3年)も3ラン。3、4番のアーチ競演だった。相手は極端な守備シフトを何度も敷いたが、意に介さず。西谷浩一監督(52)は「気にすることはない」と伝え、ナインの戸惑いを抑えた。今春センバツ優勝校の横綱らしく、威風堂々と前進した。【酒井俊作】

▽大阪桐蔭・丸山(5回1死一、二塁で右中間に3ラン)「いい当たりで、いったと思った。チームが苦しいときに打てればいい」

【高校野球】大阪大会スコア速報はこちら>>