3度目の甲子園春夏連覇を目指す大阪桐蔭が豪快に3試合連続コールド勝ちを演じ、決勝に進出した。先発の別所孝亮投手(3年)が7回無失点。打線は11安打8得点を挙げた。西谷浩一監督(52)の一問一答は以下の通り。

◆テレビインタビュー

-試合を振り返って

なかなか点数が入りませんで、お互い、決勝に行きたい、甲子園に行きたい気持ちのぶつかり合いのなか、何とか先制点を取れた。粘り強く戦えた。

-試合前、どういうイメージだったのか

1試合目のゲームを見ましてね、接戦になってましたので簡単に勝てるゲームではないと思いました。とにかく粘って粘って粘り抜こうという話をしました。

-序盤に先制点を取ったあと、少し試合が膠着(こうちゃく)したが、抜け出せた要因は

バントの失敗があったりとか、思い通りにいかなくても、次のバッター、次の選手、ベンチを含めて全員でカバーできた。

-別所が無失点

100点だと思います。一番いい状態だったので、迷うことなく、別所でいこうと。他の投手でつないでいくつもりだったんですけど、出すところがなかったです。

-別所のいいところ

真っすぐが力強かった。コントロールもよかった。キャッチャーの松尾も相手を研究してやってくれた。

-センバツ優勝で大阪桐蔭に向かってくる。選手にどう伝えて戦うのか

秋も春もみんなで頑張った結果、日本一になれましたので、それは避けて通れないと思っています。とにかく1戦1戦、まずは明日の決勝戦で、全員で力を出し切ろう、粘りきろうと。

-履正社戦だ

簡単に勝てる相手ではありません。ただ、ウチも簡単に負けられませんので、意地と意地のぶつかり合いで、粘りあって、最後、必ず勝ちたいと思います。

◆記者囲み取材

-別所を高評価。夏の成長ぶりは

もともと、このチームができたとき、去年の秋は背番号1番でやってました。なかなか別所のいいところが出ないまま、ずっと来ていた。ちょっとよくなったなと思ったら、ちょっと故障があったり。3年間で描いていたなかでいうと、なかなかもどかしく行っていて。その間に川原や下級生の前田が出てきました。そのなかでもブレることなく毎日毎日、努力する姿というのは背番号1に値する選手でしたけれども、センバツは全員でトータルで見て川原を1番にしようということで、背番号10番だから落ち込むということはないですけれども、本人のなかでは背番号1番を取りたい気持ちを持っていると思います。いま、まさに、そういう結果を残してくれています。意地がどんどん出てきて、いま、いい状態だと思います。

-別所という選手

非常に努力する子です。チームの副キャプテンでもありまして、自分の調子が悪いときでも、チームのことということで、人間的にも、素晴らしい子。チームのなかで信頼のある選手がいい投球をしてくれたことは非常に勢いがつくと思います。

-夏に入って球威が上がっている

そうですね。少し、出力が高い分、ばらけることがあった。投手コーチといろんなことを毎日毎日、投球が終わったあとも「まだ、こんなに練習するか」というくらい、努力する子なので、努力が1歩1歩、力になっているんじゃないかと思います。

-打線はミスがあってもカバーしている

もうちょっとミスなくいきたいんですけど、まだまだ高校生なので、ミスも出ますけれども、そこで誰かがカバーしてくれている。いまのところ、それでカバーしきれてますけれども。厳しい言い方をすれば、あのへんでバント失敗しているようでは、これから先、勝てないと思います。もう1回、引き締めていきたいと思います。

-下位も攻撃の起点になっている

ゲームの始まりは1番から始まりますが、4番から始まれば4番が1番バッターですし、特別、打線というより、とにかく毎回毎回ということでやってます。

-30日の決勝を考えても、別所が1人で投げ抜いたのは大きいこと

いや、それはまったくないですね。2連戦なので、明日、別所が投げられないということはまったくないです。

-明日への思いは

相手も同じく勝ちたい気持ちでやっています。歴代のいままでのOBたちも、苦しんで勝ってきました。何とか粘り抜いて、しっかり組んで勝ちたいと思います。それだけですね。

-履正社は監督交代。野球のイメージは

春は送りバントをするより、走っているイメージがあります。それはちょっと分からないですけれども、なんて言うんでしょう、多田先生は多田先生の若さでこられますし、選手たちも岡田先生がいなくなって逆にやらないといけないという気持ちになっているんじゃないかなと思います。こちらもそれを上回りたい。