新型コロナウイルスの集団感染と判断されていた春夏連続出場の有田工(佐賀)は、浜田(島根)に惜敗して、1回戦を突破した13年以来の夏2勝目はならなかった。

5回、2-2の同点に追いついた。だが、6回に3連打などで3点を勝ち越された。エース塚本侑弥投手(3年)が本調子ではなく、終盤に足をつるなど踏ん張れなかった。

同校は、7月29日の朝にPCR検査を受け、同31日に複数の陽性者が確認された。だが、回復期間を踏まえて、第8日の2回戦から登場する措置がとられた。

コロナ禍で8月2日から1年生と、2、3年生が分かれて練習を開始したという。だが、梅崎信司監督(43)が「県大会の決勝戦(7月25日)が終わってから、10日間ぐらい練習ができませんでした。全体練習がそろったのが8月5日だったと思います」と振り返る苦難だった。

万全ではなかったエースに関して「特に塚本なんかは調整が難しかったとは思います。今日の投球は高めに浮くボールが多く、本来の一番いい時の投球ではなかった」と話した。

当初は2日の移動予定だったが、2、3年生は9日に宿舎入り。1年生は、昨夜、バスで出発してこの日朝、甲子園に到着した。

この日までに、一部改訂された新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインに基づき、チーム全員の陰性を確認。登録選手の変更はなく初戦に臨んでいた。

◆佐賀県勢が8連敗 有田工が敗れ、佐賀代表は14年から中止の20年を挟み8大会連続初戦敗退。