初の世界一を目指す高校日本代表が前回覇者の台湾に大敗し、今大会初黒星を喫した。先発の九州国際大付・香西一希投手(3年)が制球を乱して2回途中3失点。バント処理の悪送球など拙守もあり、序盤の大量失点が響いて自滅した。1次ラウンド(R)は4勝1敗のB組2位となり、15日(日本時間16日)から始まるスーパーR初戦はA組2位の韓国と対戦する。

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序盤に大勢が決した。2回、先発左腕の香西が安打と2四球で満塁のピンチ。海星・宮原明弥投手(3年)が救援も、流れを止められない。9番打者に浮いた速球を痛打され、右中間に走者一掃の適時三塁打を浴びた。この回さらに1点を失い、痛恨の4失点。馬淵史郎監督(66)は「前半の4点が重かった。悪いところがすべて出た」。続く3回もミスが絡んで再び4点を失い、打線も相手右腕を打ち崩せなかった。

アクシデントもあった。今秋ドラフト候補の高松商・浅野翔吾外野手(3年)が3回の守備で左手首を痛め、5回はスライディング捕球した際に打球が左膝に直撃。「打撲とかなので大丈夫」と話したが不安が生じた。1次Rの成績はスーパーRに持ち越されるため、痛い1敗。中1日で臨む韓国戦に向け、馬淵監督は「休養して気持ちを切り替えてやっていこうと思う」と気合を入れた。

▽九州国際大付・香西一希投手(先発も2回途中3失点)「悪い流れをつくってしまって申し訳ない」

▽海星・宮原明弥投手(2回途中から救援も5失点)「(2回の適時三塁打は)まずは自分の球を投げようと思ったが、インコースを狙った球が高めに浮いた。体が重かったので、しっかり休んで次に備えたい」

▽履正社・光弘帆高内野手(5回に大会初安打の中前適時打)「前の回に馬淵監督から『点を取るか取らないかで次からの戦いで流れが違う』と言われたので、つないでいこうと思った」