日本文理が新潟江南に11-1で5回コールド勝ちし、秋は2年連続北信越大会進出を決めた。公式戦初スタメンの3番宇野純平一塁手(1年)が、自身初本塁打を放つなど3打数2安打3打点で打線をけん引した。今日22日は準々決勝の残り2試合が行われ、北信越大会(10月15日開幕、ハードオフ新潟ほか)出場4校が決まる。

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日本文理・宇野は右翼方向に高々と上がった打球をしっかりと目で追った。「入ったと思った。気持ちよかった」。スタンドインを確認すると喜びが込み上げてきた。8-0の4回裏無死二塁。内角低めの直球をとらえた。練習試合、公式戦を通じて自身初の本塁打は会心の1本だった。

本来の3番打者、主将の高橋史佳(2年)が4回戦の関根学園戦で左足を負傷。代役として宇野が公式戦初スタメンで3番に抜てきされた。高橋は結小-新津二中からの先輩。高橋からも「緊張しないで思い切りやってこい」と激励され、「主将の穴を埋めるように頑張る」とテンションは上がっていた。1回裏から期待に応えた。0-1の1死三塁で中前に同点打。これで日本文理打線に火がつき、13安打9打点の猛攻。チームを勢いづける仕事もした。

鈴木崇監督(42)は言った。「あの場面、本塁打を狙わせた。ここで狙わないでどうするんだと」。振る力はチーム屈指。自らも「持ち味は長打力」と自負する。夏休みから1日500スイング以上をノルマにし、今も継続する。夏まで北越の捕手だった兄浩平(3年)に内角の打ち方のアドバイスも受け、着実につけた打力が開花した。

宇野のほかに6番野口壱矢(1年)、9番市川健太朗(2年)も初スタメン。日本文理はチーム力を高めながら、4強入りでまずは2年連続の秋の北信越出場切符を獲得した。宇野は「まず県で金メダルを取ることが目標。絶対に優勝する」と4年ぶりの秋の県制覇に意欲をむきだしにした。【斎藤慎一郎】

◆北信越大会 新潟県で16校が参加し、10月14日に開会式が行われる。開催地の新潟は1増で4校が出場。15日1回戦、16日2回戦、22日準決勝、23日決勝の予定。決勝はハードオフ新潟で午前9時開始。組み合わせ抽選は10月7日に行われる。来春センバツ選考に参考資料となる大会で北信越のセンバツ出場枠は2。