報徳学園が「打倒大阪桐蔭」のリベンジを胸に全国制覇を狙う。6年ぶり22度目のセンバツ出場。大角健二監督(42)は落ち着いた様子で「報徳らしく、マナーの面であったり、感謝の気持ちを忘れず、勝ちたいチームから勝てるチームになれるように準備をしていきたいです」と語った。

昨秋は兵庫県大会に優勝したが、近畿大会は決勝で大阪桐蔭に屈しての準優勝だった。好投手の前田悠伍投手(2年)に0対1の完封負けを喫して敗退。その後はトレーニングの内容もバージョンアップしながらチーム力を上げた。

近畿大会で打率5割8分8厘をマークした強打と強肩が武器の主将・堀柊那(しゅうな)捕手(2年)は「体の大きさも違ったし、走塁も封じられた。みんなが冬練で(大阪桐蔭を)意識してやってきた」とターゲットを明確にする。

エース右腕の盛田智矢投手(2年)は特に下半身強化と前に突っ込むフォームを修正してきた。自宅から通う盛田は、近畿大会では体重が78、79キロだったが現在は85キロまで増量。「おなかがすいてる時間がないように」と食事改革にも取り組んだ。

大角監督は「自分たちの野球は走塁と守備。チームがパワーアップしたといっても、違うことを意識するんじゃなく、走塁と守備をしっかりさせたい」とチームの方針を徹底することを強調した上で、甲子園での目標を口にした。

「まずはベスト8だと思っています。最終目標は日本一ですけど、うちは県大会も、近畿大会もそこから強くなりました。私の中ではそのヤマを越えたいと思ってるし、生徒にも伝えています」

大角監督にとっての甲子園は小園(広島)らを擁した18年夏以来で、センバツで采配をふるのは初めてになる。名門報徳学園の名を再び全国に知らしめるつもりだ。