センバツに出場する東海大菅生(東京)の今秋ドラフト候補、最速150キロ右腕、日当(ひなた)直喜投手(2年)が今季初先発し、2回を被安打2の3奪三振、無失点に抑えた。5イニングを予定していたものの、アクシデントで途中降板となったが「直球がきていて、変化球も決まった。いい状態で終えられました」と手応えを口にした。

多彩な変化球を操った。初回は、このオフに習得したカットボールを初めて投げた。2回は無死二、三塁のピンチから、フォークで空振り三振。さらにシンカーで空振り三振。2死満塁となり、最後もフォークで空振り三振を奪い、気合のこもったガッツポーズが飛び出した。「フライでも1点取られる場面だったので、三振がベストかなと思いました」と狙い通りの投球だった。

ヒヤリとする場面もあった。3回2死からチーム初安打となる右中間への二塁打をマーク。リードを取り、捕手のけん制で帰塁しようと体重移動した際にスパイクが引っかかり、転倒。浦和学院の選手たちも駆け寄り、両ベンチから監督が飛び出した。そのまま交代となったが、試合後にはキャッチボールをするなど大ケガにはならなかった。「痛みは全くないです。もう治りました。恥ずかしかったです」と笑顔で明かした。

2球団のスカウトが視察。この日は最速145キロをマークした。ソフトバンクの宮田関東統括スカウトは「球速差のあるフォークを投げ分けられていて、精度も高い。高校生で、なかなかここまでフォークを操れる選手はいない」と評価した。