センバツ甲子園に出場したクラークが、地区ライバルの滝川西を下し、春の初戦を突破した。4回表に5連打を含む9安打で一挙8点を奪い、勝負を決めた。

先発した横手投げ右腕のエース新岡歩輝(3年)は、強い速球と相手打者のタイミングを外す変化球のコンビネーションで、4回まで無安打無失点投球。5回に味方失策が絡み1安打で2点を失ったが、最大瞬間風速11メートル以上の強風の中で安定した投球を披露した。それでも新岡投手は「ストレートのコントロールがバラバラ。思い通りのピッチングにはなりませんでした」と、反省を口にした。

三塁手で先発し、6回から2番手で登板した右腕の中村光琉(3年)は、4回1安打無失点。中村は、4回2死一、二塁の場面で打者として右前適時打を放つなど、投打で勝利に貢献した。「投げる方はもっと最後まで集中力を持って投げられるように。打撃でもチームを引っ張って、春は全道優勝、夏は(甲子園)初勝利を目指します」と目標を掲げた。

佐々木啓司監督(67)は「普通ならホームランになっていたような打球が2、3本あった。打線はずいぶん良くなった。初戦の硬さが4回の攻撃でとれて良かった。ただ、とにかく寒いし、風が強いよ」と、手応えを震えながら話した。