<高校野球福岡大会:九州国際大付8-1嘉穂総合>◇7日◇2回戦◇北九州市民球場

九州国際大付のプロ注目スラッガー佐倉俠史朗(きょうしろう)内野手(3年)が、決勝打を放って快勝発進に貢献した。

試合前、主将として昨夏の優勝旗返還セレモニーに参加。「まず1勝できてホッとしました。優勝旗を取り戻したい」と七夕に、連覇への願いを強くした。

雨中の試合でも集中力を切らさなかった。1-1の3回裏1死二塁で勝ち越しの左前適時打。阪神4人をはじめ広島、中日、ソフトバンクなどスカウト18人の前で勝負強さを発揮した。

課題も出た。1回無死満塁の第1打席は、初球の甘い絶好球を見逃すなど空振り三振。元プロの楠城徹監督(72)は「初球を見逃したとこはダメ。佐倉は0点」とおかんむりで、佐倉も「勝ったのは良かったけど課題がある」と反省した。

4月のU18日本代表候補強化合宿で、広陵の主砲・真鍋慧内野手(3年)に触発された。「自分より体重は軽いけど打球を飛ばす。スイングも鋭い」。真鍋に学び“脱力打法”に挑戦。構えた時、バットを肩に乗せてから素速く立てる新打法で「最近は力を入れなくても打てる。パワーより、タイミングを合わせて芯に当たれば本塁打という感じ」と手応えを感じている。

昨夏は重心を落としてバットを頭上に立て、軸足に体重を残してフルスイングする打法から大幅チェンジ。6月下旬、センバツ出場校の高知との練習試合では、高校通算31号を放った。5月の福井戦では、推定飛距離130メートルの右越え場外弾マーク。NEW佐倉が上昇モードで最後の夏に挑む。【菊川光一】

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