立命館宇治が19年以来4年ぶり4度目となる夏の甲子園出場を決めた。

同点の9回裏1死一、三塁。5番築山隆翔外野手(3年)が中堅に犠飛を放ち、劇的なサヨナラ勝ちを収めた。「緊張せずに自分のできることを意識して打席に入った。フライを狙って打った。うれしい」。直前には一塁への打球がイレギュラーする不運もあり、同点に追い付かれた、嫌なムードが漂ったが、粘りで勝ちを引き寄せた。

夏3連覇を狙った京都国際が本命だったが、隠れた優勝候補として大会に臨んだ。主将の塚本遵平内野手(3年)は「自分たちの野球は落ち着いてつないでいくこと。自分が決めることより後ろにつなぐ意識」と話す。3点を追う5回裏無死一、二塁では、高校通算43本塁打を誇る3番北川陸翔外野手(3年)が送りバントに成功。その後、稲葉康誠内野手(3年)に3点本塁打が飛び出し、逆転した。つなぎの野球で1試合平均7点以上の得点力を発揮し、京都を制した。

19年夏に甲子園初勝利を挙げており、塚本主将は「甲子園で2勝が目標。学校の歴史を塗り替える」と強い決意をのぞかせた。里井祥吾監督(40)は「1戦1戦、厳しい戦いになる。楽しみながら躍動してくれることを期待したい」と聖地でのナインの奮闘を願った。【安岡拓磨】

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